
RIZIN.54で20歳秋元強真がクレベル完封、ファン「神興行」
RIZIN.54 results: 20-year-old Kyoma Akimoto shuts out Kleber Koike
8月11日のRIZIN.54(トヨタアリーナ東京)で、20歳の秋元強真が前フェザー級王者クレベル・コイケを判定3-0で完封し、次期挑戦者の座と5連勝を手にした。ヘビー級ジャパングランプリではスダリオ剛と204cmのエドポロキングが揃ってKO・TKOで決勝進出、11月8日の千葉で激突する。全10試合のうち8試合が完全決着した構成に、榊原CEOの総括動画のコメント欄は『神興行』一色に。一方で体重超過で臨んだガジャマトフを退けた伊藤裕樹をMVPに推す声と超過そのものへの怒り、武田光司のロープを使ったテイクダウンディフェンスの是非、そして平本蓮がリングサイドで放った言葉をめぐる公式動画の再投稿騒動まで、称賛と苛立ちが同じ量で噴き出した。最後は3年後のRIZINを心配する一言で、この夜の意味が言い当てられている。
8月11日、トヨタアリーナ東京でRIZIN.54。全10試合のうち8試合が完全決着という詰まり方で、大会は夜7時前に終わった。前座らしい前座も女子もキックも無く、ヘビー級の一発と若手のガチと因縁のエンタメだけを10並べた構成。この日のコメント欄でいちばん多く見た言葉が、神興行だった。
- “まじで8〜10試合で良いオープニングファイトも無しで良い今回の大会神興行”👍56
- “最後の2試合以外はすべて完全決着で大会全体が7時前に終了するぐらい神興行でした”👍29
- “なんか中だるみもない、スマートで楽しい大会だった”👍24
- “KO多くて素晴らしい興行でした! ありがとうございました! 来月も楽しみ😊”👍30
- “PPV買ってよかった。女子とキックがなく、エンタメ、ヘビー、ガチが絶妙なバランスで凝縮されて良い大会でした。”👍30
“両選手ともをさらに好きになるメイン、計量オーバーにも最高の形で勝った伊藤選手、らしさを見せて競り勝った佐藤選手などを代表に本当にいい大会でした!”
メインはフェザー級の次期挑戦者決定戦、クレベル・コイケ対秋元強真。20歳が前王者を判定3-0で完封した。何度タックルに入っても切られ、顔を腫らしながら最後まで前に出続けたクレベルに対して、秋元は組ませない距離をつくり続けて5連勝。試合後のインタビューでクレベルは自分から恥ずかしいという言葉を使ったが、コメント欄はそれを真っ向から否定しにかかった。
“クレベルはクレベルで、 ずーーっと強い相手とやってる”
“あれだけ修羅の道を歩み続けてきてあの戦績、しかも負けが増えたのは年齢重ねてから。 寝技という武器一つでずっとやってきたこともすごいし今の年齢まで一線でやり続けてることも本当にすごい。 ダメージ残らない範囲でMMAやめて柔術の指導とかに集中してもらってももう文句ないよ。”
勝った秋元はマイクで、9月10日にシェイドゥラエフとAJ・マッキーが争う王座の勝者を名指しし、大晦日のナゴヤドームのメインで戦わせてくれと要求した。ただ同じインタビューで左拳を痛めたことも明かしている。20歳が元王者を攻略した夜の翌日に、ファンがいちばん心配していたのはそこだった。
“秋元怪我してるのに年末強行出場はやめてねバラさん”
ヘビー級ジャパングランプリの準決勝は2試合とも一方的だった。第7試合でスダリオ剛が酒井リョウを1R4分26秒TKO。続く第8試合では204cmのエドポロキングが、極真の世界王者・上田幹雄を2R47秒、首相撲からの膝一発で沈めた。1年半ぶりの実戦とは思えない仕上がりで、リング上ではスダリオに向かって、かかってこんかいコラ、と吠えている。決勝のスダリオ剛対エドポロキングは11月8日、千葉で組まれた。
第9試合では佐藤将光が、元Bellatorバンタム級王者のパッチー・ミックスを判定3-0で下した。3月に秋元がパッチーをTKOで倒しているので、RIZINの若い世代が元世界王者を続けて攻略した形になる。コメント欄には、その佐藤の試合後のマイクを褒める声と、かつてBellatorで見たパッチーを思い出して惜しむ声が同居していた。
“この大会KO連発で中だるみせず良かった。試合外のとこでは、佐藤将光選手のマイクが素晴らしい人間性出てて良かった。”
“パッチーは子供も大変なんだろうし、RIZINでまた試合するんなら人生かけて準備してきて欲しい。体重は当たり前でコンディションも。ベラトールの時、大好きだったからほんとに頼むよ😢”
第6試合の伊藤裕樹は、相手のアリベク・ガジャマトフが契約の57.0kgに対して58.75kg、1.75kgの体重超過。伊藤が勝った場合だけ公式記録として認められ、負けるか引き分ければノーコンテストという不利な条件で受けた試合を、2R3分50秒TKOでねじ伏せた。試合後は王者・神龍誠に向けて、首洗って待っとけ、と大晦日のタイトルマッチを要求。この日のMVPに伊藤の名を挙げるコメントがいちばん多かった。
“ほんと体重だけはしっかりしてほしい、守れなかった選手をどうしても冷めた目で見てしまう、今回の大会のMVPは間違いなく伊藤、あまりに衝撃的すぎた。”
ただし称賛と同じ量だけ、体重超過そのものへの怒りも噴き出した。ペナルティが減点とノーコンテスト条件だけでは軽いという意見が並んでいる。
- “体重オーバーはギャラをカットしていく方式にした方がいいと思う”👍72
- “半額カットで受けてくれた相手に渡すべきだ❗”👍6
割れたのは第5試合、武田光司が摩嶋一整を1R4分58秒アームバーで極めた一戦だ。テイクダウンを切る場面で武田が頭をリングの外に出し、ロープに顎をかける形になった。手でロープを掴めば反則だが、頭や顎は明確な規定が無い。ここが荒れた。
“武田のロープの使い方が有りなのか無しなのか、団体として明確な基準を示して欲しいです。 あれがありなら身体出すテイクダウンディフェンスもできるし、パウンドからも逃げれますよね?”
- “武田の反則行為を何とかしてください”👍145
- “武田選手の意図的に頭をリング外に出してロープに顎をかけるテイクダウンディフェンスはアリなんですか? ロープを手で掴むのと同じだと思います”👍46
- “武田は反則負けでいいと思ったわ”👍37
- “頭出すだけならあり、ひっかけるのはなし。サブレフェリーから注意受けてた。 どの道、あの早い時間で摩嶋、スタミナ切れ起こしたみたいだから結果変わらなかったとは思うけれど。”👍1
大会そのものとは別のところでも火がついた。第3試合で平本丈がジョリーを1R1分36秒KOしたあと、リングサイドにいた兄の平本蓮が、担架で運ばれるジョリーに向けて雑魚、二度と名前を出すなと浴びせたとスポニチなどが報じている。RIZIN公式が試合直後の選手に密着した動画を一度非公開にし、その場面を外して上げ直したと指摘するコメントが相次ぎ、CEO総括の側にまで飛び火した。
- “勝者と敗者、平本の暴言シーン削除して再投稿かな?”👍61
- “なんで非公開にした?もしかして平本に消せって言われた?”👍43
- “平本蓮をRIZINから追放していただきたいです。”👍31
- “非公開やめて”👍31
とはいえ、この日の会場の空気そのものは良かったらしい。初開催のトヨタアリーナ東京は見やすさとアクセスの評判が良く、とくに後藤丈治の一本勝ちと伊藤のKOでは会場が沸いたという現地の声が並んでいる。
“初現地でしたが、角度があって見やすいスタジアムで内容も最高でした。 特に後藤伊藤は会場めっちゃ沸いて凄かった!”
- “8:50 社長の言う通りトヨタアリーナのキャパはRIZINにベストマッチしてると思った ちゃんとデカいけど臨場感を感じられるデカさで上の方の席からも見やすい 更に首都圏からのアクセスも良いっていうメリットもある”👍6
- “現地初観戦でしたが、これだけフィニッシュ多くても19時終了だったので帰宅時間考えるとこの試合数がいいです。 内容は超満足でした!”
締めの榊原CEOの総括動画にも、内容より先に喋り方を褒めるコメントが付いていた。自分の言葉で話すトップが珍しくなった、という角度の指摘だ。
“「自分の言葉で話す」ということがこれだけできるトップというのは日本では正直珍しくなってしまった。 バラさんはすごい。”
9月10日の京セラドームには朝倉未来も青木真也も平本蓮もいる。その一段下、スター不在と言われた8月の平日興行が、終わってみれば今年いちばん褒められている。コメント欄で何度も見た神興行という言葉と一緒に、こんな書き込みがあった。
“3年以内に斎藤裕、未来、サトシ、クレベル等の選手が引退しそうで寂しい。秋元に次ぐスター選手が他にも出てきてRIZINずっと盛り上がってて欲しいな”
斎藤裕もクレベルもサトシも朝倉未来も、いつかリングを降りる日が来る。その日の埋め合わせを、20歳が元王者を完封して、204cmが極真王者を膝で沈めて、たった1日で2つも見せた。次に会うのは9月10日の大阪だ。
RIZIN.54直前、ファン「これぞRIZINて大会、楽しみすぎる」
“エンタメとマジカードが丁度いい。皮肉とかじゃなくてこれぞRIZINて大会。楽しみすぎる”
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