NEXT MLB
MLB挑戦が注目される、NPBの逸材たち。海外スカウトが見るポイントと、現地の反応をまとめます。
今オフ動く可能性が報じられている選手
5| 選手 | 所属 | 移籍の道筋 | 時期(報道ベース) | 今季の成績 |
|---|---|---|---|---|
| 佐藤輝明 | 阪神タイガース | ポスティング | 申請は11月中旬の見込み(ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマン記者)。 | 打率 .313 · 本塁打 36 · 打点 98 |
| 伊藤大海 | 北海道日本ハムファイターズ | ポスティング | 申請は11月上旬の見込み。 | 防御率 3.33 · 勝-敗 9-10 · 投球回 164.2 |
| 平良海馬 | 埼玉西武ライオンズ | ポスティング | 申請は11月上旬の見込み(ESPNのジェフ・パッサン記者)。 | 防御率 1.36 · 勝-敗 11-5 · 投球回 139 |
| 髙橋光成 | 埼玉西武ライオンズ | 海外FA | 権利の行使は今オフのFA市場が開いてから。 | 防御率 2.69 · 勝-敗 9-6 · 投球回 127.1 |
| 才木浩人 | 阪神タイガース | ポスティング | − | 防御率 2.34 · 勝-敗 9-5 · 投球回 146 |
2026-09-22 時点
ポスティング制度の基礎知識
5ポスティングとは?
海外FA権を持たないNPB選手が、所属球団の承認を得てMLB球団と交渉できるようにする仕組み。申請するかどうかは球団の判断で、選手が望んでも認められないことがある(阪神・才木浩人は2025年オフに認められなかった)。
交渉期間はどれくらい?
申請が全30球団に通知されてから45日間。この間に契約が決まらなければ、選手は日本の球団に残る。
譲渡金は誰がいくら払う?
契約したMLB球団が日本の球団に払う。保証額の最初の2500万ドルに20%、次の2500万ドルに17.5%、5000万ドルを超える部分に15%。選手の年俸とは別勘定になる。
海外FAとの違いは?
海外FA権は9年の出場登録日数で選手自身が得る権利で、球団の承認も譲渡金も45日の期限もない。西武・髙橋光成は2026年5月にこの権利を取得しており、今オフはポスティングではなくこちらの道を通れる。
2026年オフの日程は?
NPB球団の申請は通常11月中旬だが、今オフはESPNのジェフ・パッサン記者が「11月上旬」と報じている。MLBの労使協定が12月1日に切れてロックアウトに入れば取引が凍結されるため、それより前に決着させたい事情が双方にある。
制度の要点は次の記事の記述に基づく: MLB Trade Rumors
注目選手
11佐藤輝明Teruaki Sato
阪神タイガース · 三塁手今オフ申請が有力
左の長打力と三塁守備の両立はMLBでも希少な素材。2026年はセ・リーグの打率・本塁打・打点・安打・出塁率・長打率でそろって上位に立ち、三冠王が視界に入った。2026年WBCでは5試合で打球速度100マイル超を3本記録した。一方でMLB側の評価が割れるのは守備で、「三塁に残れるかは疑問、行き先は一塁では」と見るスカウトもいる。
伊藤大海Hiromi Ito
北海道日本ハムファイターズ · 投手(先発)今オフ申請が有力
本人もMLB志向を公言してきた右腕。球種は7つで直球は最速96マイル(約154km/h)、通算828回で防御率2.87・奪三振率21.7%に対し与四球率6.2%と、三振と制球を同時に成立させている点をMLB Trade Rumors が評価する。ESPNのホルヘ・カスティーヨ記者が挙げた比較対象はソニー・グレイ。東京五輪と2023年WBCの代表という国際舞台での実績も材料になる。一方、2026年は防御率が3点台に乗り、現地でも「全盛期を過ぎたのでは」という声とセットで語られている。
平良海馬Kaima Taira
埼玉西武ライオンズ · 投手今オフ申請が有力
球速とアームの強さはMLB級。ESPN のジェフ・パッサン記者は直球が平均95.6マイル(約154km/h)で100マイルに届くとし、今オフのFA投手ではタリク・スクーバルに次ぐ2番手になりうると評した。身長5フィート8インチ(約173cm)・220ポンド(約100kg)という体格は現地でも話題で、MLB Trade Rumors は「消火栓の形に鍛え上げられた」と描写した。2026年は先発に回り、パ・リーグの防御率でトップを走る。
髙橋光成Kona Takahashi
埼玉西武ライオンズ · 投手(先発)海外FA
2025年オフに西武がポスティングを申請し、MLB3球団から契約のオファーを受けた実績がある。そのときは残留を選んだが、2026年5月10日に海外FA権を取得=今度は球団の承認なしに自分の意思で市場へ出られる立場になった。今オフのNPB勢では、ポスティング組と並ぶもう一つの入口にあたる。
髙橋宏斗Hiroto Takahashi
中日ドラゴンズ · 投手(先発)
海外メディアは「まだMLBに居ない中で最高クラスの投手」「日本人先発で屈指の伸びしろ」と評する。2024年は防御率1.38とリーグ最高クラスで圧巻だったが2025年は不振と波もある。山本由伸とオフに合同自主トレを組む間柄で、ドジャースの関心も取り沙汰される。
牧秀悟Shugo Maki
横浜DeNAベイスターズ · 二塁手
海外スカウトは「NPBで最も総合力の高い打者の一人」と評価。卓越したバットコントロール(三振率15%未満)が武器で、2026年はwRC+165と打ちまくる。一方で四球が極端に少なく(5シーズン中3年で6%未満)、メジャーの精緻な投球への対応が課題。比較対象はジェフ・マクニールや全盛期ダニエル・マーフィー。
森下翔太Shota Morishita
阪神タイガース · 外野手
2026年は打棒が爆発し、特に左投手に滅法強い(前年は対左でwRC+181)。海外でも名前が挙がり始めたが、MLB挑戦の具体的な動きはまだなく、現状は「当面は日本に残る」との見立て。今後の積み上げ次第で評価が上がるタイプ。
村上頌樹Shoki Murakami
阪神タイガース · 投手(先発)
2026年はセ・リーグの防御率でトップを走る制球派右腕。剛速球ではなく完成度で勝負するタイプで、MLBではミドルローテーション級と見られる。海外での言及はまだ限定的。
才木浩人Hiroto Saiki
阪神タイガース · 投手(先発)
海外の評価も高い。ドジャースのデーブ・ロバーツ監督は東京ドームの試合で大谷・フリーマンらから7奪三振した才木を「メジャー級の球質」と絶賛。ジャイアンツの編成トップ、バスター・ポージーも来日視察したと報じられた。MLB.comは「阪神がポスティングを認めていれば、最も引く手あまたのFA投手の一人になったはず」と評した。
隅田知一郎Chihiro Sumida
埼玉西武ライオンズ · 投手(先発・左腕)
2026年は与四球の少なさが際立ち、奪三振は与四球の6倍を超える自己最高の年になっている。FanGraphs によれば2025年も防御率2.59・FIP2.49で、K-BB率17.8%は規定投球回到達者の5位。Just Baseball はチェンジアップとスプリットを「ダブルプラス級(Stuff+ 164)」と評価し、直球の平均球速も自己最速の91.9マイルまで上げたと伝える。ESPN はスカウトが左腕ダニー・クーロムになぞらえると報じた。剛速球ではなく完成度で見せる左腕。
曽谷龍平Ryuhei Sotani
オリックス・バファローズ · 投手(先発・左腕)
Just Baseball は「4.01の防御率は見かけほど悪くなく、FIP・SIERAはともに2.93。打球運と守備に恵まれなかっただけ」と指摘。右打者用の球種が課題だが、左打者は速球とスウィーパーで支配し続けるとみる。EssentiallySports は山本由伸の“精神的後継者”と位置づけ、WBC2026選出で海外の認知も高まった。
