
今週のMLB総括:塩だった球宴と、ブロンクスで勝手に始まってた本当のオールスター
This Week in MLB: A Salty All-Star Game, and the Real One in the Bronx
“デーブ・ロバーツ監督「今日はダブルヘッダーだからブルペンを丁重に使わないといかん」 / 山本「任せろ」”
オールスター週間て本来は1年でいちばん浮かれていい週のはずなんだけど、今年の球宴はまさかの塩。で、その答え合わせみたいに週末のブロンクスで始まったのが、去年のワールドシリーズ再戦になるドジャース対ヤンキース3連戦。寝不足で全部追いかけた俺の、今週の総括。
17分のハイライトと、25年の素面
ALが3安打15奪三振で完封した今年の球宴、俺は途中からスコアボードに増えていくKを数えて起きてた。球宴の完封て2013年以来らしい。で、朝いちばん笑ったのは試合じゃなくてコメント欄のこれ。
“よく17分もハイライト見つけられたな?”
公式が頑張ってかき集めたハイライトが17分。これに449もいいねが付くのが今年の球宴の全部だと思う。素面でオールスターを見てしまったのがもう25年連続だって嘆いてる人もいて、25年て。俺より長くこの塩に付き合ってる先輩の存在に、なんか励まされた。
ただコメント欄を読み込むと、退屈だって声より、見たかったものが見られなかったって声のほうが根っこにある気がしてて。大谷対スクーバル。スキーンズ対ジャッジ。山本由伸対ゲレーロJr.。今年は大谷とジャッジっていう両リーグの顔が揃って不在の球宴で、幻になった夢のカードを現地ファンはずっと数えてた。
その夢カード、週末のブロンクスで勝手に始まってた
で、その3日後にヤンキースタジアムでドジャース3連戦。去年のワールドシリーズの再戦を、球宴で見られなかった大谷も山本も普通に出てくるやつ。初戦の先発は佐々木朗希で、正直スタメン表を見た瞬間ちょっと胃が重かった。
結果は5.2回を投げて自責ゼロ、四球はたった1つ。コメント欄はロキを疑ってた人たち見てたかの大合唱で、いちばん上にいたのは球場まで行ってたこの人。
“ヤンキースタジアムで生観戦してきた!最高の試合だったよ!ロキ、お前が最高だ!!”
今季の防御率は4.98で、数字だけならまだ苦しいシーズンなのは確か。でも成長は一直線じゃないから辛抱しろって言ってくれてる現地ファンが何人もいて、俺も完全に同じ側にいる。2年目の投手がブロンクスのド真ん中で自責ゼロなんだから、慌てる理由がない。
ブルペンを丁重に使う男
日曜のダブルヘッダー第1戦は山本由伸。ブルペンを大事にしたい日に、そもそもブルペンを一度も呼ばないという豪快な解決策で9回完投の10勝目。冒頭に掲げたネタがコメント欄のMVPだったんだけど、笑い事じゃなくて本当に一人で全部片付けてる。
味方の落球絡みで付いた自責2には現地から気の毒すぎるって同情が殺到してて、内容は実質完封。WHIP0.88てちょっと意味がわからないんだよな。ヤマゴートって呼び方、最初は冗談だったのに最近誰も笑ってない。
第2戦は1点差で落として連勝ストップ。なのにドジャースファンはヤンキースに1勝気を遣ってあげたくらいの温度で流してて、首位を2桁ゲーム差で独走してるとこうなるのか。強者の余裕こわい。
球宴を休んだ男が、いちばんオールスターだった
で、大谷。球宴は欠場で、幻のカードのど真ん中にいた人。その男が週末は何事もなく試合に出てて、今季は投げれば防御率1.79、打てば22本。この人が休んだ球宴が塩になるの、当たり前すぎて誰も責められない。
日曜のNYは10マイル圏内に大谷とメッシが同時にいて生涯最大のスリルだったって興奮してる現地ファンがいた。今年の球宴に足りなかったスターは、球宴じゃなくてブロンクスにいたんだと思う。
この3連戦が10月の予告編なんだとしたら、今年の秋は寝られる気がしないな。楽しみで。
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